IT・WEB業界職種の種類について

PMO・コンサルタント

PMOとはProject Management Office(プロジェクト・マネジメント・オフィス)の略です。企業における、経営上の課題に対してIT技術を用いて解決に導くお仕事です。
その為、ITに関する知識、スキルはもとより、資料作成能力などが問われる職種です。
企業が抱える課題は様々ものがあり、時にはIT技術による課題解決が難しいこともあります。
課題をクリアする為の要求を実現することがとても重要なミッションであり、高レベルなコミュニケーションスキルと合わせて、ロジカルに考えること(論理的思考力)が要求されます。
また、プロジェクト単位においてはプロジェクトマネージャーの補佐的な動きを求められる為、
プロジェクトマネージャーにおける業務を覚えておく必要があります。

おもに3つの型にわけられます。

◆指揮型PMO

PMOの種類の中でプロジェクトにおいての権限がもっとも強く、プロジェクト内における管理業務、データ分析、会議でのファシリテーションを行うこともあります。
その為、高度な専門スキルとPMとしての経験が必要となります。
PMのプロジェクト内における意思決定をサポートする重要な役割を持っています。

◆管理型PMO

PMOの種類の中でプロジェクトにおいての権限は指揮型PMOよりも中間的になります。
プロジェクト進行における、進捗、課題管理をはじめ、プロジェクト自体の方針が組織のプロジェクトに対して定めている方針から逸脱していないかなど全体的な監視も行います。

◆支援型PMO

プロジェクトにおける権限はそれほどなく、PMのサポート役として、資料作成、リソース管理、などの庶務を主に行います。
PMのプロジェクト進行中に依頼された業務をこなすことが主な役割となります。
時には、プロジェクト内におけるプロジェクトメンバーの教育、プロジェクト内における各プロセスの改善業務なども行いますが、原則PMの指示のもと依頼された業務をこなすこととなります。

プロジェクトマネージャー(PM)

主にプロジェクトにおける全体の進行を担当するお仕事であり、プロジェクトの責任者でもあります。
技術への知識もさる事ながら、資料作成能力、コミュニケーション能力、プロジェクトを進行するための推進力が必要となります。
プロジェクト開始前においてはベンダー選定、見積、発注、予算設定、プロジェクトメンバー選定などを進めていきます。
資料においてはプロジェクトを開始するために必要なものも併せて準備します。
プロジェクト進行において、ベンダーコントロールやステークホルダーとのコミュニケーション、ファシリテーション能力などが必要とされ、作業管理全般も併行して行います。
このようにプロジェクトマネージャーはコミュニケーション、資料作成能力をはじめ、俯瞰的に見る力、論理的思考力も必要とされます。
大規模なプロジェクトになれば、プロジェクトマネージャーだけで進行することも困難になっていきますので、
その際はPMOを参画をさせ、管理、監視対象を分担することもあります。

プロジェクトリーダー(PL)

プロジェクトマネージャーの指揮管理のもと、プロジェクトにおける現場を統括し、時にはシステムエンジニア、プログラマーとしての作業も兼任するお仕事になります。
システムエンジニア、プログラマーとしてのスキルも必要となる為、より技術に対する深いレベルでの知識が必要となります。
また、プロジェクト進行状況を評価する為、要件定義、品質、コスト、リスク管理についての知識と、タスクでの課題解決能力も必要とされます。

IT・Web営業(プリセールス)

営業担当とクライアント訪問に同行するお仕事です。
主に自社で開発を手掛けたパッケージの詳細説明、導入手順や要件のヒアリングを行います。
対外折衝の能力はさることがながら、IT関連の知識、ある程度の技術への理解が必要となります。
実際の現場ではITに関する知識のないクライアントも多い為、相手に合わせ、わかりやすく全体を説明することのできる、コミュニケーション力が必須となります。
また、売買に関する交渉は原則営業担当者が行い、技術面での営業サポートというのが一般的な立ち位置となります。

システムエンジニア(SE)

プロジェクトにおける、プログラム、サーバー構成などの要件分析・定義、基本設計・詳細設計・テストを主に担当します。
プログラマーの経験を経てシステムエンジニアへ転向する人も多く、プログラミング言語への理解、サーバー、ネットワーク、DBなどのインフラの知識も必要となります。
また、システムエンジニアという職にも様々なものがあり、分野毎にわかれていることが一般的です。

◆アプリケーションエンジニア

一般的なシステムエンジニアのイメージに近いのがアプリケーションエンジニアになります。
要件定義、詳細設計などを行い、一連のシステム開発業務、動作確認のテスト等を行います。
自社SEの場合は、社内全体のDXをはじめ、様々なシステムへ携わることとなり、
SI企業側のSEは顧客からの要件のヒアリングから携わりますので、コミュニケーション能力も必要とされます。

◆インフラエンジニア

主にネットワーク上のサービスを提供するための、サーバー(サーバー用専用コンピューター)の設計・構築及び、運用・保守を行ないます。
単純に起動させる、サーバーに設定を行うというわけではなく、運用にあたってのセキュリティ・冗長化なども行います。
幅広いハードウェアの知識、ミドルウェア、ソフトウェアなど取り扱う為の専門的な知識が必要となります。
また、ほかのシステムエンジニア職と異なり、構築後の保守もとても重要な業務になり、勤務時間帯が変則的なのも特徴の一つです。

プログラマー(PG)

バックエンド(サーバーサイド)のプログラミングをするお仕事です。
Webサービスにおいては、JavaScript、Java、C#、PHP、Ruby、Perlなどが主流の言語となっているようです。
フロントエンド側の仕事を兼任することがある為、HTML、CSSへの理解も必要となります。
インフラ周りはシステムエンジニア職が担当することが多い為、プログラミング専門でありますが、昨今はフルスタックエンジニアという言葉の普及とともに徐々にインフラ側の知識も持つことが必要になってきています。

フロントエンド(マークアップエンジニア・コーダー)

フロントエンドには大きくわけて2つのお仕事があります。
マークアップエンジニアとは、フロントエンドのUIを主に担当する為、HTML、CSS、JavaScriptへの知識が必須となるお仕事です。
プロジェクトによってはUXやSEO対策なども併せて担当することもあり、より利用者への理解が必要になります。
時として、マークアップエンジニア側からのユーザービリティ向上提案などを実施することもあります。
規模の小さいプロジェクトにおいてはプログラマーが兼任することが多いのですが、プロジェクトや大規模なサービスにおいては、フロントエンド担当をつけて進行することが多くなっていきます。
コーダーについては、HTML、CSS、JavaScriptを計画に沿って修正をするところまでの限定的なお仕事となることが多いです。

Webディレクター

Web制作におけるプロジェクトにおいての制作現場の管理を主に行うお仕事です。
プロジェクトマネージャー(PM)に業務としては近いのですが、Webディレクターは担当する範囲が多少プロジェクトマネージャーとは異なります。
現場での制作業務全般のとりまとめ、品質管理などを行うことが主とする仕事となり、
プロジェクトリーダー(PL)やチームリーダー(TL)などに近いお仕事となります。
主に担当するお仕事としては、ホームページやWebサービス新規立ち上げ、改善などが主なお仕事となり、中小規模のプロジェクトなどではプロジェクトマネージャーとしての立ち位置により近くなります。

Webクリエイター

Webデザイナーと混同されることも時折ありますが、Webを通じて提供されるサービスなどでの、クリエイターを総称してWebクリエイターと呼ばれています。
Web制作上におけるグラフィック、映像(動画コンテンツ)、文章などのクリエイティブを作成できることが必要になり、
現場においてはCMSなどを使用してWebサイト構築などに携わる機会も多く、各CMSの操作やHTML、CSS、JavaScriptなどデザインからマークアップ言語までを幅広く携わります。
また、デザインは流行の移り変わりがとても早い為、常にトレンドを追うことや、日々のマークアップ言語の勉強が必要となります。